日経新聞夕刊コラム。
「あすへの話題」
再び佐倉統さん。
実践女子大学教授。
「そもそも日本は二季の国」 

「地球温暖化のせいなのだろう、
毎年6月ぐらいから、
猛暑で茹(ゆ)で上がっている」

同感だ。

「桜がきれいだと思う間もなく暑くなり、
いつまで経(た)っても夏が続き、
ふと気がつけば冬がやってくる。
秋という季節自体が
つるべ落としになったようだ」

「いやいや、もともと
二季の国なのだよ」

50年以上前に喝破していたのが、
吉良竜夫大阪市立大学名誉教授。
1919〜2011年。

吉良教授は言った。
「日本は四季の別が明らかで、
自然のめぐみゆたかな国……とは、
かつての国定教科書のうたい文句だったが、
ほんとうはうるわしい春と秋の季節は
あまりにも短い」

「日本の大半は、
長い夏と長い冬の交代する国、
蚊帳とこたつの交代する二季の国なのである」
(梅棹忠夫・多田道太郎編『日本文化の構造』)

佐倉さん。
「快適な春と秋がなくなったのではなかった。
もともと短かったこの2つが、
さらに短くなっただけなのだ。
量の違い。程度問題」

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「『秋期』が消滅して、
『晩夏・初秋期』となる」

アパレルの専門家・小島健輔さんの指摘だ。

佐倉さん。
「このことを知ったからとて
猛暑がやわらぐわけではないけれど、
季節対応の心構えは変わってこよう」

商売の心構えも、対策も変わってくる。

「四季が二季になったと騒ぎ立てるのではなく、
今の姿は日本がもともと持っていた性質が
少し極端になったのだ、
今までの夏と冬の対策を少し強化すれば
当座は十分なのかもしれない」

佐倉さんは、進化学者。

「信頼できる専門家の洞察は、
事柄の本質を射抜いている。
だから半世紀経っても十分通用する」

本当の専門家の言は、
重視するのがいい。

さて今日は東京・大崎。
山手線で言えば品川の隣。

㈱寺岡精工大崎ビル。
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2019年4月にグランドオープン。
フードインダストリー(食品製造・加工)と、
ロジスティックス(製造・物流)の、
一体型ショールーム。
「テラオカ・エクスペリエンス・ショールーム」IMG_4579 (002)

入り口のモニュメント。IMG_4580 (002)

東京ショールーム。
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寺岡が掲げるスローガン。
「Grow with Green」
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寺岡も環境を問題とする。
「Good for Environment」

座るレジもある。
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「Shop & Go」
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寺岡精工と商人舎のコラボレーション。
プロジェクト第1弾は大詰め。

みんなで満足そうな写真。IMG_7838 (002)
左から一木里華さん、鈴木佐知子さん。
川越純一さん、右は松井康彦さん。

もう一息です。
よろしく。

帰りに吉水小学校児童の作品を見た。IMG_4586 (002)

危険なほどの暑さの日。

それには、なんとか耐えられる。

快適な春と秋がなくなったわけではない。
もともと短かった春と秋が、
さらに短くなっただけなのだ。

だが、それがさらに短くなることだけは、
止めなければならない。

「温暖化」は地球人全員の問題だ。

「Drill Baby Drill!」と口走る、その口に、
「✕」をつけてやらねばなるまい。

〈結城義晴〉

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