吉田直樹PPIH社長の小泉進次郎農相宛て「コメ流通意見書」

梅雨は間近だ。
私にはわかる。
紫陽花。
酸性の土壌に咲く紫陽花は、
青い花をつける。
マーガレットストロベリーホイップ。
昔、若いころにつくった歌。
マーガレット
マーガレット
くるくるマーガレット
あの子の髪に
マーガレット咲いた♬
マーガレット
マーガレット
ゆらゆらマーガレット
あの子の髪の
マーガレットゆれる♬
旋律が美しい歌となった。
明日は雨だ。
さて3日続けて農水省の備蓄米放出問題。
商人舎流通SuperNews。
農水省news|
「随意契約による政府備蓄⽶売渡し」5/28申込確定
5月27日時点の33社が、
28日時点では61社に増えた。
27日の総申し込み量15万7073トンが、
28日には21万9691トンに増えた。
スーパーマーケットでは、
ライフコーポレーション、
ヨークベニマル、
バローホールディングス
アークスなどが新たに申請した。
総合スーパーのイズミ、平和堂、サンエー。
ドラッグストアのコスモス薬品。
さらにコストコホールセールジャパンも、
⽇本⽣活協同組合連合会も申し込んだ。
コスモス薬品が2万トンで、
イオン商品調達㈱と並んでトップとなった。
日経新聞の記事では、
コンビニ3社は申請が受理されなかった。
「コメ全体の取扱量年間1万トン以上」の、
受け渡し条件を満たさなかったため」らしい。
ファミリーマートとローソンは、
30日以降に再び申し込む。
これも日経新聞の記事。
PPIHの吉田直樹社長が、
小泉進次郎農相宛てに、
意見書を提出した。
「流通が自由化されたが、米は、
生鮮食品でありながら、
加工して製品化した状態でしか買えない」
「まず、米の集荷役であるJAから
一次問屋に米が卸される」
「流通の自由化というものの、
集荷役のJAと取引している一次問屋は、
実質的に特約店のように決定しているため、
新規参入が難しい」
「一方、二次問屋、三次問屋については、
参入障壁が著しく低い」
「実際、ブローカーなど、
利益目的だけの業者が横行し、
当然、利益のみの目的のため、
今回のような
需給のバランスが崩れたときには、
流通に協力するのではなく、
利益を優先させるため、
供給を抑える原因の一つになっていると
考えられる」
「また『銘柄米』と銘打っている米の中には、
等級の異なる米が混ぜて売られていることも多い」
「最終顧客である消費者には、
その中身がわからず、銘柄の情報のみで
購入の決定を行わざるをえない」
「このため、同じ銘柄米であっても、
値段が極端に異なることがあり、
一層不透明な米流通になっている」
そして課題➀②③があげられ、
解決策提案がそれぞれ➀②③で記されている。
[課題①]は、
「参入障壁が高い一次問屋の構造」
【解決策提案①】
多重構造を解消し、集荷役であるJAなどと
卸売価格の取引が直接できるようにすること。
また小売りから、店頭までの流通を担う
二次問屋、及び三次問屋へ
依頼をかけるような取引形態にすること。
[課題②]は、
「参入障壁が低い二次問屋以降と
生産者直接取引」
【解決策提案②】
米の保管設備や実際の取引先物量や
販売物量の証明、開示など、
届け出制や許認可制の導入により、
公平性を担保しつつ、
利益目的のプレイヤーの参入を防ぐ。
または、仕入れ取引のなかで、
販売後に還付されるような仕組みを導入する。
[課題③]は、
「銘柄米の銘柄名における
ルールの消費者認知の低さ」
【解決策提案③】
青果などは、「優・秀」などの
明確な品質基準があり、これの基準が
消費者にも広く認知されているため、
相場と大きく乖離した販売価格に
なりづらい構造になっている。
米についても、等米表記を行うなど、
消費者に広く認知される
品質の基準設定を行うことで、
品質と連関性がある売価設定が担保でき、
過度な売価上昇を抑制することが
可能と思料する。
➀の多段階性は、
早急に解消する必要がある。
学問的にも証明された遅れだ。
②も多段階性の問題だ。
しかし今回の備蓄米のJA外しは、
図らずもこれらの問題を解決してしまった。
③の品質基準の明確化は、
産業として健全な成長には必須。
アメリカ農務省の牛肉の格付けは、
牛肉産業の発展を支えた。
今回の備蓄米問題が、
日本のコメ産業の発展につながれば、
これに越したことはない。
吉田直樹さん、
この意見書はよかった。
ありがとう。
〈結城義晴〉